AWSサービス比較2025/8/6
約12分
初級+
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AWSSAAC03ANSC01サービス比較

AWS SAA-C03 対策 ALB vs NLB

Application Load BalancerとNetwork Load Balancerの違いを理解し、適切なロードバランサーを選択するための完全ガイド。実践的な問題を通じて使い分けのポイントを解説します。

この記事のポイント

  • 1
    ALBとNLBの基本的な違いを理解する
  • 2
    各ロードバランサーの適用場面と選択基準を把握する
  • 3
    資格試験の問題を通じて使い分けのポイントを理解する

目次

2つのロードバランサーの概要と根本的な違い

Application Load Balancer(ALB)とNetwork Load Balancer(NLB)は、それぞれ異なるOSI参照モデルのレイヤー動作するロードバランサーです。

ALBレイヤー7(アプリケーション層)動作し、HTTPやHTTPSのトラフィックを処理します。NLBレイヤー4(トランスポート層)動作し、TCP、UDP、TLSのトラフィックを処理します。

資格試験では、プロトコル要件と機能要件に応じて適切なロードバランサーを選択する能力問われます。

Application Load Balancer

動作レイヤー
レイヤー7(アプリケーション層)
対応プロトコル
HTTP、HTTPS、gRPC
固定IPアドレス
サポートなし
レイテンシー
標準的
パスベースルーティング
サポート
送信元IPの保持
X-Forwarded-Forヘッダー

Network Load Balancer

動作レイヤー
レイヤー4(トランスポート層)
対応プロトコル
TCP、UDP、TLS
固定IPアドレス
Elastic IPサポート
レイテンシー
超低レイテンシー
パスベースルーティング
サポートなし
送信元IPの保持
自動保持

資格試験での選択基準と判断ポイント

AWS資格試験では、ALBとNLBの選択において、要件に基づいた適切な判断が求められます。

以下のフローチャートは、AWS資格試験で重要な判断基準を体系化したものです。各ステップで重要なキーワードを確認しながら、最適なロードバランサーを選択できるようになります。

実践問題で確認

前セクションで学んだ判断基準を、AWS資格試験対策で確認してみましょう。ここでは、ALBとNLBの使い分けが問われる代表的な問題パターンを3つのカテゴリに分けて解説します。

各問題では、要件分析から最適解の導出まで、AWS資格試験で重要な思考プロセスを体験できます。

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練習問題

ある企業がオンプレミスのアプリケーションをAWSに移行しています。アプリケーションは、特定のIPアドレスからのトラフィックのみを許可するサードパーティのファイアウォール設定のため、固定IPアドレスを通じたアウトバウンドインターネットアクセスを必要とします。アプリケーションは、セキュリティ上の理由からプライベートサブネット内の複数のEC2インスタンスで実行されます。ソリューションは高可用性とコスト効率を確保する必要があります。 これらの要件を満たすための最も適切なソリューションは何ですか?

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練習問題

あるマイクロコントローラーのメーカーは、産業用機器の状態監視のために多数のセンサーデバイスを開発しました。これらのデバイスはTCPベースのプロトコルを使用してデータを送信しますが、DNS解決をサポートしていないという制約があります。同社はAWSで状態監視アプリケーションを実行する計画で、異常が検出された場合に素早く対応できるよう、デバイスからのデータストリームを中断なく処理する必要があります。さらに、メーカーはデバイスの数が増減する可能性があることから、EC2 Auto Scalingを使用してトラフィック変動に対応したいと考えています。センサーデバイスが確実に接続でき、かつコストを最小限に抑えられるAWSソリューションはどれですか?

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練習問題

ある医療機関が、患者の電子カルテシステムを AWS に移行しています。このシステムは数百の医療施設で利用され、患者のプライバシーと高可用性が重要な要件です。アプリケーションは、ヘルスチェックエンドポイントとして /health を公開するAPI層と、静的コンテンツを配信するウェブ層を持っています。医療機関はEC2インスタンスで実行されるバックエンドサーバー向けに、以下の要件を満たすロードバランシングソリューションを求めています: 1. HTTPS接続のためのTLS証明書管理を簡素化すること 2. APIリクエストを/api/*パスパターンに基づいて特定のターゲットグループにルーティングすること 3. 定期的なヘルスチェックを実行して、障害のあるインスタンスを検出すること 4. WebSocketsプロトコルをサポートして、医師と患者間のリアルタイムチャット機能を可能にすること これらの要件を満たすための最適なロードバランシングソリューションはどれですか?

まとめ

Application Load Balancer(ALB)は、レイヤー7で動作しHTTP/HTTPSトラフィックを処理するロードバランサーで、パスベースルーティングやホストベースルーティングなどの高度な機能を提供します。

Network Load Balancer(NLB)は、レイヤー4で動作しTCP/UDP/TLSトラフィックを処理するロードバランサーで、超低レイテンシーと固定IPアドレス(Elastic IP)をサポートします。

資格試験での選択基準は、プロトコル(HTTP/HTTPS vs TCP/UDP)→固定IP要件→レイヤー7機能要件→レイテンシー要件順で判断することが重要です。

ALBはWebアプリケーションの高度なルーティング必要な場合に、NLBは>高性能なTCP/UDP通信や固定IP必要な場合に選択します。

理解度チェック

ALBとNLBが動作するOSI参照モデルのレイヤーの違いは?

固定IPアドレス(Elastic IP)をサポートするのはどちら?

パスベースルーティングをサポートするのはどちら?

TCPベースのカスタムプロトコルを処理する場合、どちらを選択すべきか?

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