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AWSサービス比較
約16分
中級
6/10
2025年9月20日

AWS DEA-C01 対策 AppFlow vs Glue

Amazon AppFlowとAWS Glueのデータ統合サービスの違いを理解し、SaaS統合とETL処理要件に応じて適切なサービスを選択するための完全ガイド。実践的な問題を通じて使い分けのポイントを解説します。

この記事のポイント

  • 1
    AppFlowとGlueの基本的な違いを理解する
  • 2
    各データ統合サービスの適用場面と選択基準を把握する
  • 3
    実践的な問題を通じて使い分けのポイントを理解する

目次

Amazon AppFlow vs AWS Glue

Amazon AppFlowとAWS Glueは、どちらもデータ統合を実現するAWSサービスですが、設計思想適用場面が大きく異なります。

AppFlowSaaS統合に特化し、Glue包括的ETL処理を重視した設計となっています。

2つのデータ統合サービスの違い

AppFlowとGlueは、データ統合という同じ目的を持ちながら、対象データソース開発方式処理能力において重要な違いがあります。

Icon-Architecture/48/Arch_Amazon-AppFlow_48

Amazon AppFlow

主要対象
SaaS統合
開発方式
ノーコード・GUI設定
コネクタ
80以上の事前構築SaaSコネクタ
処理能力
シンプルなデータ転送
データカタログ
基本的なメタデータ管理
スケーリング
自動(フルマネージド)
運用複雑性
極低(設定のみ)
コスト構造
フロー実行時間課金
Icon-Architecture/48/Arch_AWS-Glue_48

AWS Glue

主要対象
包括的ETL処理
開発方式
PySpark/Scalaコーディング
コネクタ
JDBC/ODBCとカスタムコネクタ
処理能力
大規模・複雑変換処理
データカタログ
統合データカタログ
スケーリング
DPU設定(サーバーレス)
運用複雑性
中程度(ETL知識必要)
コスト構造
DPU時間+データカタログ課金
🔍JDBC/ODBC

JDBC(Java Database Connectivity)は、Javaアプリケーションからデータベースにアクセスするための標準APIです。ODBC(Open Database Connectivity)は、プログラミング言語に依存しないデータベースアクセスの標準規格です。どちらも企業データベース(Oracle、SQL Server、PostgreSQL、MySQLなど)への接続に使用され、AWS Glueはこれらの標準プロトコルを通じて多様なデータベースシステムと連携できます。

AppFlowとGlueの選択は、データソース種類変換処理の複雑さ開発リソースを総合的に評価して決定する必要があります。

判断基準

SaaS統合運用負荷最小化を重視する場合はAppFlowを選択し、企業データベース統合複雑なETL処理が必要な場合はGlueを選択します。

ベストプラクティス

複数SaaSプラットフォームからのデータ統合では、事前構築コネクタによるSaaS統合コーディング不要の設定最小運用オーバーヘッドのためAmazon AppFlowが最適解となります。Shopify、Magento、WooCommerceなどの多様なプラットフォームから効率的にデータを収集できます。

ベストプラクティス

企業データベースからの大規模データ統合では、JDBCコネクタによる標準化接続データカタログ管理複雑なスキーマ処理複数チームでの接続情報共有のためAWS Glueが最適解となります。Oracle、SQL Server、DB2などの企業システムを効率的に統合できます。

実践問題で確認

前セクションで学んだ内容を、実践的な問題で確認してみましょう。ここでは、AppFlowとGlueの使い分けに関する理解を深めるための問題を3つのカテゴリに分けて解説します。

各問題では、データソース特性と要件を正しく分析し、最適解を導出する思考プロセスを体験できます。

AWS認定データエンジニア - アソシエイト

練習問題

ある小売業者は、複数のeコマースプラットフォーム(Shopify、Magento、WooCommerce)を使用して製品を販売しています。同社のデータチームは、これらの異なるソースからのデータを定期的に収集し、Amazon S3に保存してから、Amazon Redshiftで分析を行う必要があります。チームは、最小限の運用オーバーヘッドでこれらのSaaS(Software as a Service)プラットフォームからデータを抽出して移行するソリューションを探しています。どのAWSサービスが最適ですか?

AWS認定データエンジニア - アソシエイト

練習問題

ある企業は以下の分散したデータソースを統合して分析する必要があります: - 顧客情報: Amazon DynamoDB - 製品マスターデータ: Amazon RDS for PostgreSQL - 販売トランザクションログ: Amazon S3 (JSON形式) - 価格履歴データ: Amazon Redshift データを分析可能な形式に変換し、将来的なメンテナンスとスケーリングも考慮した統合アプローチとして、最も適切なものは何ですか?

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練習問題

ある金融サービス企業は、多様なデータソースからの取引データを処理する必要があります。データは以下のソースから取得されます: 1. レガシーOracleデータベース 2. マイクロソフトSQL Server 3. オンプレミスのIBM DB2システム このデータを定期的にAmazon Redshiftに取り込んで分析する必要があります。企業はデータ接続プロセスを標準化し、管理オーバーヘッドを削減したいと考えています。 データソースへの接続と統合を最も効率的に実現する方法はどれですか?

まとめ

AWSデータ統合サービスの選択では、AppFlowGlueの特性の違いを理解した適切な判断が成功の鍵となります。

事前構築SaaSコネクタノーコード設定最小運用オーバーヘッドシンプルなデータ転送必要な場合に最適です。eコマースプラットフォーム、CRM、マーケティングツールなどのSaaS統合に適しています。

企業データベース統合複雑なデータ変換大規模データ処理データカタログ管理必要な場合に最適です。Oracle、SQL Server、DB2などの企業システム統合やデータレイク構築に適しています。

データソース種類(SaaS→AppFlow、企業DB→Glue)、処理複雑度(シンプル→AppFlow、複雑→Glue)、開発リソース(限定→AppFlow、充実→Glue)を主要な判断軸とし、要件に応じて適切なサービスを選択します。

これらの判断基準を理解し、データソース特性→処理複雑度→開発リソースの順で論理的に分析することで、適切なデータ統合サービス選択ができます。

理解度チェック

Shopify、SalesforceなどのSaaS統合の場合、どちらを選択すべきか?

Oracle、SQL ServerなどのJDBC接続が必要な場合、どちらを選択すべきか?

複雑なデータ変換・結合処理が必要な場合、どちらを選択すべきか?

開発リソースが限定的で運用負荷を最小化したい場合、どちらを選択すべきか?

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