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AWS実践
約8分
中級
6/10
2025年9月22日

AWS DEA-C01 対策 RDS・Redshift Data API(データベース接続の簡素化)

JDBC/ODBCドライバーを使わずにRESTful APIでRDS・Redshiftにアクセスできる「Data API」を解説。モバイルアプリやサーバーレスアプリケーションからデータベースに簡単接続する方法を、実践問題を通じて学びます。

この記事のポイント

  • 1
    Data APIがどのような課題を解決するサービスかを理解する
  • 2
    RDS Data APIとRedshift Data APIの使い分けを把握する
  • 3
    従来のJDBC接続との違いとメリットを説明できる

目次

従来のデータベース接続の課題

従来、アプリケーションからRDSやRedshiftにアクセスするには、JDBC/ODBCドライバーを使用する必要がありました。しかし、この方法には以下のような課題があります:

接続管理の複雑さ

接続プールの設定・維持が必要。接続数の管理、タイムアウト設定、リトライ処理などの複雑な設定が必要。

認証情報の管理

データベースユーザー名・パスワードをアプリケーションに保存する必要。セキュリティリスクと管理負荷が発生。

ドライバーの依存関係

各言語・環境に対応したドライバーのインストールと管理が必要。バージョン管理、互換性確認などの運用負荷。

モバイル・サーバーレス環境での制約

特にモバイルアプリやLambda関数では接続維持が困難。短時間実行環境での接続オーバーヘッドが問題。

これらの課題により、特にサーバーレスアーキテクチャやモバイルアプリケーションでの運用オーバーヘッドが大きくなっていました。

解決策:Data API

Data APIは、JDBC/ODBCドライバーを使用せずに、HTTPS経由のRESTful APIでデータベースにアクセスできるサービスです。AWS SDKを使用して簡単に呼び出すことができ、以下のメリットがあります:

ドライバー不要

JDBC/ODBCドライバーのインストール・管理が不要。ライブラリの依存関係やバージョン管理から解放される。

IAM認証

データベース認証情報の保存が不要。AWS IAMロールベースの認証により、セキュアなアクセス制御を実現。

接続管理不要

接続プールの管理が不要。HTTPSリクエストベースのため、接続の確立・維持・切断を意識する必要がない。

サーバーレス対応

Lambda関数やモバイルアプリから簡単アクセス。短時間実行環境でも接続オーバーヘッドなしで利用可能。

AWSではRDS Data APIRedshift Data APIの2種類が提供されています。

ベストプラクティス

RDS Data API(Aurora Serverless専用): Amazon Aurora Serverless(MySQL/PostgreSQL)でのみ利用可能。通常のRDSプロビジョンドDBインスタンスでは使用不可。HTTPSエンドポイントによるRESTful APIアクセスと自動スケーリング対応が特徴。

ベストプラクティス

Redshift Data API: Amazon Redshift専用のサービス。データウェアハウスへのアクセスを簡素化します。Redshift専用:Amazon Redshiftクラスターへのアクセス。非同期実行:長時間実行されるクエリに対応。結果の管理:クエリ結果の保存と取得を自動管理。

判断基準

「JDBC/ODBCドライバーなしで」「RESTful API経由で」「モバイルアプリから」のデータベースアクセスが求められる場合、Data APIが技術的に適しています。RDSならAurora Serverless、RedshiftならRedshift Data APIを選択しましょう。

実践問題で確認

ここまで学んだData APIの知識を、実践的な問題で確認しましょう。

AWS認定データエンジニア - アソシエイト

練習問題

ある保険会社はAmazon Redshiftにお客様の保険契約データを保存しています。データエンジニアはモバイルアプリケーションからリアルタイムでこのデータにアクセスし、ユーザー向けのパーソナライズされた保険提案を生成したいと考えています。データエンジニアはモバイルアプリケーション内から直接クエリを実行する必要があります。最小限の運用オーバーヘッドでこの要件を満たすソリューションはどれですか?

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練習問題

あるeコマース企業のデータ分析チームは、Amazon Redshiftにあるトランザクションデータに様々なアプリケーションからアクセスする必要があります。チームは、JDBC/ODBCドライバーのインストールや設定をせずに、RESTfulインターフェースを通じてRedshiftデータにアクセスできるソリューションを求めています。また、データアクセスを効率的に管理し、セキュリティも確保する必要があります。最適なアプローチはどれですか?

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練習問題

あるeコマース企業がAmazon API GatewayとAWS Lambdaを使用して、複数のデータソースからデータを集約するマイクロサービスアーキテクチャを構築しています。現在、企業はAmazon RDS PostgreSQLデータベースに保存されているプロダクトカタログデータにアクセスする必要があります。データエンジニアは、データベース接続の管理を簡素化し、アプリケーションコード内での認証情報の保存を避けたいと考えています。 この要件を最も効率的に満たすソリューションはどれですか?

まとめ

Data APIは、従来のJDBC/ODBC接続の課題を解決する画期的なソリューションです。特にサーバーレスアーキテクチャモバイルアプリケーションにおいて、その価値を最大限に発揮します。

「ドライバーなしで」「RESTful API経由で」「認証情報の保存を避けたい」といった要件がある場合、Data APIが技術的に最適な選択肢となります。RDS Data APIはAurora Serverless専用、Redshift Data APIはRedshift専用ということを押さえておきましょう。

Data APIはRDS Data API(Aurora Serverless専用)Redshift Data API2種類のみ。通常のRDSプロビジョンドDBでは利用できません。

JDBC/ODBCドライバー不要、IAM認証、接続管理不要。特にサーバーレスアプリケーションやモバイルアプリに最適です。

理解度チェック

Data APIがどのような課題を解決するサービスか説明できるか?

RDS Data APIがAurora Serverless専用で、通常のRDSでは使えないことを理解しているか?

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