AWS SCS-C02 対策 IAMポリシー問題対策手法
IAMポリシー問題を権限不足パターンで体系的解説。CloudWatch Logs・KMS暗号化・マルチアカウント分離の必須権限パターンを実践問題で習得。
この記事のポイント
- 1CloudWatch Logs基本権限セットをマスターする
- 2KMSクロスリージョン暗号化の権限パターンを理解する
- 3マルチアカウント分離のベストプラクティスを習得する
目次
IAMポリシー問題の基本パターン
SCS-C02試験のIAMポリシー問題は、権限不足による動作不良を見つけ出し、適切な権限を特定する問題が中心です。これらの問題は、具体的な権限パターンを暗記することで確実に正解できます。
CloudWatch Logs基本権限セット
重要なCloudWatch Logs権限問題では、Lambda関数やEC2インスタンスからログが出力されない現象が扱われます。CloudWatch Logsへの書き込みには、以下の3つの権限がすべて必要です:
logs:CreateLogGroup
ロググループを作成する権限
logs:CreateLogStream
ロググループ内にログストリームを作成する権限(最も見落としやすい)
logs:PutLogEvents
ログストリームにログイベントを書き込む権限
logs:CreateLogStreamが欠落している問題は特に重要です。「ログストリームの読み込みエラー」というメッセージが表示される場合、これが原因です。
KMSクロスリージョン暗号化パターン
S3クロスリージョンレプリケーションでKMS暗号化されたオブジェクトが複製されない問題では、両方向の暗号化権限が必要です:
kms:Decrypt
ソースリージョンのKMSキーでオブジェクトを復号化する権限
kms:Encrypt
デスティネーションリージョンのKMSキーでオブジェクトを暗号化する権限
kms:ReEncryptだけでは不十分です。KMSキーはリージョン固有のため、各リージョンのキーに対して個別の権限設定が必要です。
マルチアカウント分離戦略
開発環境から本番環境への不正アクセス問題では、アカウントレベルでの分離が最も強力な解決策です:
AWS Organizations
複数AWSアカウントの中央管理
サービスコントロールポリシー(SCP)
アカウントレベルでのガードレール設定
アカウント分離
開発・本番環境を完全に独立したアカウントで運用
権限不足問題の解法手順
IAMポリシー問題を確実に正解するには、体系的な解法手順に従うことが重要です。以下の3ステップで問題を分析しましょう。
段階的解決手順
IAMポリシー問題を解く際は、以下の順序で分析することで確実に正解を導き出せます:
よくある間違いパターン
試験でよく選ばれる間違い選択肢のパターンを理解しておくことで、正解率を向上させることができます:
権限不足系の間違い
logs権限でCreateLogStream忘れ(重要)、KMSで片方向権限のみ、リソース範囲指定ミス
権限過剰系の間違い
ワイルドカード(*)多用、Admin権限付与、不要なAction追加
設定ミス系の間違い
信頼関係設定忘れ、リージョン指定ミス、アカウントID間違い
実践問題で確実に習得
理論の理解だけでなく、実践問題を通じて権限不足パターンの見抜き方を身に付けましょう。
AWS認定セキュリティ - 専門知識
練習問題
AWS認定セキュリティ - 専門知識
練習問題
AWS認定セキュリティ - 専門知識
練習問題
まとめ
SCS-C02試験のIAMポリシー問題は、具体的な権限パターンを暗記することで確実に得点できる分野です。以下の必須パターンを確実に習得しましょう:
CloudWatch Logs基本権限セット
CreateLogGroup + CreateLogStream + PutLogEvents(CreateLogStream忘れが重要)
KMSクロスリージョン両方向権限
ソースリージョンのDecrypt + デスティネーションリージョンのEncrypt
マルチアカウント分離
AWS Organizations + SCP によるアカウントレベル分離
①エラーメッセージ分析 → ②必要権限セット確認 → ③リソース範囲確認の3ステップで、複雑な権限問題も体系的に解決できます。問題文で「ログストリームの読み込みエラー」「レプリケーションされない」「Access Denied」などのキーワードを見つけたら、該当する権限パターンを思い出して確実に正解を選択しましょう。
理解度チェック
CloudWatch Logs基本権限セット(CreateLogGroup, CreateLogStream, PutLogEvents)をすべて暗記できたか?
KMSクロスリージョン暗号化でソースのDecrypt権限とデスティネーションのEncrypt権限が両方必要であることを理解できたか?
マルチアカウント環境での分離にはAWS Organizations + SCPの組み合わせが最も効果的であることを理解できたか?
IAMポリシー問題の段階的解決手順(エラー分析→権限確認→リソース範囲確認)を使えるか?