AWS SCS-C02 対策 KMS カスタマー管理キー vs AWS管理キー
AWS KMSのカスタマー管理キーとAWS管理キーの使い分けを、制御レベル×監査要件×コンプライアンス要件の3軸で判断する。規制業界や一元管理が必要な場面での適切な選択肢を実践問題で完全攻略。
この記事のポイント
- 1制御レベル×監査要件×コンプライアンス要件の3軸判断法をマスターする
- 2規制業界でのKMSキー選択基準を理解する
- 3複数サービス横断での一元化要件の判断ポイントを把握する
目次
3軸判断法:適切な選択を導く思考プロセス
KMSキーの選択を適切に行うには、3つの軸で体系的に判断することが重要です。この判断法により、複雑な要件や規制対応が必要な場面でも迷うことなく適切な選択肢を導き出せます。
軸1:制御レベル
キーのライフサイクル、ポリシー、ローテーションを企業が制御する必要があるか
軸2:監査要件
キーの使用状況を詳細に監査・追跡する必要があるか
軸3:コンプライアンス要件
規制要件や業界標準に準拠する必要があるか
カスタマー管理キー vs AWS管理キー
資格試験では、各キータイプの制御範囲、コスト、管理複雑性の違いを正確に理解することが重要です。特に、カスタマー管理キーは完全制御だが管理コストが発生、AWS管理キーは制御制限があるが運用が簡潔、という特徴を押さえておきましょう。
カスタマー管理キー
AWS管理キー
選択基準とキーワード判別法
実際の運用では、要件に現れる特定のキーワードから適切なキータイプを瞬時に判断することが重要です。以下の基準により、適切な選択を行うことができます。
カスタマー管理キーを選ぶべき場面
以下のキーワードや要件が問題文に現れた場合、カスタマー管理キーが適切な選択肢となります:
規制・コンプライアンス関連
金融業界やヘルスケア業界では、規制当局が暗号化キーの完全な制御を要求するため、カスタマー管理キーが必須となります。
制御・管理関連
複数のAWSサービスで統一キーを使用したい場合や、キーのライフサイクルを企業が直接制御する必要がある場合に適用されます。
既存資産活用
オンプレミスの既存キーをAWSに持ち込む必要がある場合や、外部キー管理システムとの統合が必要な場合に選択されます。
詳細監査要件
キーの使用状況を詳細に追跡し、包括的な監査ログが必要な場合に適用されます。
AWS管理キーで十分な場面
以下のキーワードや要件が問題文に現れた場合、AWS管理キーで十分かつ効率的です:
シンプル運用
特別な暗号化要件がなく、AWSのデフォルト設定で十分な場合に適用されます。
コスト最適化
暗号化コストを最小限に抑えたい場合に選択され、月額料金が不要でAPI呼び出し料金のみで利用できます。
標準的要件
規制要件や特別なコンプライアンス要件がなく、標準的なデータ保護で十分な場合に適用されます。
サービス単体利用
単一のAWSサービスで暗号化を実装する場合や、サービス間でのキー統合が不要な場合に選択されます。
実践問題で確認
ここまでの理論を、実践的な練習問題で確認してみましょう。3軸判断法とキーワード判別法を組み合わせて解答することで、確実に正解を導き出すことができます。
AWS認定セキュリティ - 専門知識
練習問題
AWS認定セキュリティ - 専門知識
練習問題
まとめ
3軸判断法(制御レベル×監査要件×コンプライアンス要件)をマスターすることで、どんな複雑な要件でも確実に最適なKMSキーを選択できます。
カスタマー管理キー選択キーワード
「規制要件」「一元管理」「詳細監査」「既存キー持込」「ヘルスケア」「金融業界」
AWS管理キー選択キーワード
「デフォルト暗号化」「基本的な暗号化」「コスト効率」「シンプル運用」「単一サービス」
規制業界(ヘルスケア、金融)や複数サービス統合が必要な場合は、カスタマー管理キーが適している傾向があります。一方、基本的な暗号化や単一サービスでの利用であれば、AWS管理キーが適切な選択肢となる場合が多いです。
理解度チェック
制御レベル×監査要件×コンプライアンス要件の3軸判断法を使って、適切なKMSキータイプを選択できるか?
問題文のキーワードから、カスタマー管理キーとAWS管理キーのどちらが適切か瞬時に判断できるか?
規制業界での特別な要件と、それに対応するKMS設定パターンを理解できているか?