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AWSベストプラクティス
約12分
上級+
8/10
2025年8月15日

AWS ANS-C01 対策 Route 53 高度なルーティングポリシー

Route 53の高度なルーティングポリシー(レイテンシー、フェイルオーバー、加重、ジオロケーション)の使い分けを解説。問題文のキーワードから最適なポリシーを瞬時に選択する思考法を学び、複雑なトラフィック管理問題を解決します。

この記事のポイント

  • 1
    各ルーティングポリシーの主なユースケースを理解する
  • 2
    問題文のキーワードから適切なポリシーを特定する能力を養う
  • 3
    複数のポリシーを組み合わせたDNS設計の基本を把握する

目次

インテリジェントなDNSルーティング

Amazon Route 53は、単にドメイン名をIPアドレスに変換するだけのDNSサービスではありません。ユーザーの所在地、エンドポイントの正常性、さらには指定した割合に応じて、トラフィックをインテリジェントに振り分ける高度なルーティングポリシーを備えています。

実際のシステム設計では、ビジネス要件に対してどのルーティングポリシーが最適かを判断する能力が重要です。この記事では、各ポリシーの核心的な役割と、要件からキーワードを抽出して最適な設計を導き出すための思考プロセスを解説します。

ルーティングポリシー選択ガイド

複雑に見える問題も、特定のキーワードとルーティングポリシーを結びつけることで、素早く正解にたどり着けます。以下の対応表が、そのための思考の近道です。

判断基準

レイテンシーは「速さ」で判断し、ジオロケーションは「場所」で判断します。例えば、「ヨーロッパのユーザーに最速のリージョンへ」ならレイテンシー、「ヨーロッパのユーザーにはヨーロッパのリージョンへ」ならジオロケーションです。

ポリシーの組み合わせ

Route 53の真価は、これらのポリシーをツリー状に組み合わせられる点にあります。

ジオロケーションとレイテンシーを組み合わせたルーティング構成

ジオロケーションとレイテンシーを組み合わせたルーティング構成

例えば、まずジオロケーションで国ごとに振り分け、その国の中でさらにレイテンシーで最も近いエンドポイントに振り分ける、といった複雑なルーティングが可能です。

実際のシステム設計では、複数の要件を同時に満たすために、これらのポリシーを組み合わせることが重要になります。

実践問題で確認

ここまで学んだルーティングポリシーの知識を、実践的な問題で確認しましょう。

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練習問題

ある企業はマルチリージョン環境で運用しているWebアプリケーションのフェイルオーバー戦略を改善しようとしています。彼らはAmazon Route 53を使用してグローバルトラフィックをリージョン間でルーティングしています。主要リージョンで障害が発生した場合に、自動的に健全なバックアップリージョンにトラフィックをルーティングする必要があります. システムは障害を迅速に検出し、エンドユーザーへの影響を最小限に抑えながら、トラフィックを再ルーティングする必要があります。フェイルオーバーは手動操作なしで行う必要があります. これらの要件を満たすために、ネットワークエンジニアが実装すべき最適なRoute 53フェイルオーバーソリューションはどれですか?

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練習問題

あるグローバル動画ストリーミングサービスが、世界中の視聴者に低レイテンシーのコンテンツ提供を実現するためにAWSインフラを最適化しています。視聴者が単一のドメイン名(streaming.example.com)を使用してサービスにアクセスできるようにするとともに、世界中のどの地域の視聴者にも最適なパフォーマンスを提供する必要があります。どのようなソリューションが最も適しているでしょうか?

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練習問題

あるeコマース企業は、グローバルなオンラインプラットフォームを運営しており、インフラを複数のAWSリージョンに拡張しました。現在、企業は以下の要件を持つDNSトラフィック管理ソリューションを実装する必要があります: - ユーザーを地理的に最も近いAWSリージョンにルーティングする - 各リージョンのアプリケーションの健全性を継続的に監視する - 障害が発生した場合、トラフィックを自動的に正常なリージョンにフェイルオーバーする - 負荷に基づいて、リージョン間でトラフィックを分散する能力を持つ - 新機能のデプロイ時に、トラフィックの一部を新しいバージョンに段階的にルーティングする これらの要件を満たすためのDNSソリューションとして、最も効果的なアプローチは何ですか?

まとめ

Route 53の高度なルーティングポリシーに関する問題では、まず問題文からキーワードを正確に抜き出すことが最も重要です。「レイテンシー」「フェイルオーバー」「X%のトラフィック」といった言葉が、どのポリシーに対応するのかを瞬時に判断できれば、正解は目前です。

複雑な要件が提示された場合は、複数のポリシーを組み合わせることで解決できる、という視点を持つようにしましょう。

キーワードはレイテンシー最も近いパフォーマンス」。ユーザーにとって最もネットワーク的に近いエンドポイントへ誘導します。

キーワードは障害可用性DR」。ヘルスチェックと連携し、正常なエンドポイントにのみトラフィックを流します。

キーワードは割合%段階的A/Bテスト」。指定した比率でトラフィックを複数のエンドポイントに分散します。

キーワードは地域データ主権」。ユーザーの地理的な場所に基づいて、特定のIPアドレスへ誘導します。

理解度チェック

「レイテンシー」と「ジオロケーション」ルーティングの決定的な違いを説明できるか?

「フェイルオーバー」と「加重」ルーティングを、どのようなビジネス要件で使い分けるか説明できるか?

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