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AWSベストプラクティス
約11分
中級
6/10
2025年8月17日

AWS ANS-C01 対策 Route 53 VPC間プライベートDNS解決

Route 53プライベートホストゾーンを活用したVPC間のプライベートDNS解決手法を解説。Transit Gateway、VPCピアリング、マルチアカウント環境での内部サービス検出と名前解決の実装パターンを実践的な問題を通じて習得します。

この記事のポイント

  • 1
    Route 53プライベートホストゾーンの複数VPC関連付けを理解する
  • 2
    Transit Gateway DNS Supportとプライベートホストゾーンの連携を習得する

目次

VPC間プライベートDNS解決の基本概念

AWS Route 53のプライベートホストゾーンは、VPC内でのみ解決可能なプライベートDNSレコードを管理する仕組みです。複数のVPCにプライベートホストゾーンを関連付けることで、VPC間でのプライベートな名前解決を実現し、マイクロサービス間通信やアプリケーション間連携を効率化できます。

本記事では、Transit Gateway環境VPCピアリング環境でのプライベートDNS解決設定を中心に、実践的な運用パターンを学習します。

プライベートホストゾーンのVPC関連付け

Route 53プライベートホストゾーンは、複数のVPCに関連付けることで、それらのVPC間でプライベートな名前解決を提供します。関連付けられたVPC内のリソースは、プライベートホストゾーンで定義されたDNSレコードを解決できるようになります。

1
プライベートホストゾーンの作成
内部ドメイン(例:internal.example.com)でプライベートホストゾーンを作成
  • ドメイン名の設定(external.example.comとは区別)
  • VPCタイプの選択(プライベートを選択)
2
VPCの関連付け
プライベートホストゾーンに対して、名前解決が必要なすべてのVPCを関連付け
  • 同一アカウント内の複数VPCの関連付け
  • 異なるリージョンのVPCも関連付け可能
Note:VPC間の通信経路(Transit Gateway、VPCピアリング等)は別途設定が必要
3
DNSレコードの登録
各マイクロサービスやアプリケーションのAレコード、エイリアスレコードを登録
  • service-name.internal.example.comの形式でサービス名を定義
  • ALBやNLBのエイリアスレコード設定
🔍プライベートホストゾーン

プライベートホストゾーンは、関連付けられたVPC内でのみ解決可能なDNSレコードを管理するRoute 53の機能です。インターネットからはアクセスできず、VPC内部でのサービス検出や内部通信に使用されます。

Transit Gateway DNS Support

AWS Transit GatewayのDNS Support機能を有効化することで、Transit Gatewayに接続された複数のVPC間でRoute 53プライベートホストゾーンの名前解決が可能になります。この機能により、VPC間の物理的な接続とDNS解決の両方が統合されます。

統一された名前解決

Transit Gatewayに接続されたすべてのVPCで、同一のプライベートホストゾーンを参照できるため、一貫したサービス名でアクセス可能です。

運用オーバーヘッドの削減

各VPCに個別のDNS設定を行う必要がなく、プライベートホストゾーンの一元管理により運用負荷を最小化できます。

スケーラビリティ

新しいVPCをTransit Gatewayに追加する際、プライベートホストゾーンとの関連付けだけで名前解決が利用可能になります。

実践問題で確認

ここまで学んだRoute 53によるVPC間プライベートDNS解決を、実践的な問題で確認しましょう。各問題は異なる接続パターンに基づいており、適切なDNS設計・運用戦略を選択する能力を養います。

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練習問題

大手製造業企業がAWS上に複数のVPCを持つアーキテクチャを運用しています。各VPCには社内アプリケーション用のEC2インスタンスが存在し、プライベートサブネット内で実行されています。現在、すべてのVPCはAWS Transit Gatewayを通じて相互接続されています。 企業は新しいDNS戦略を実装し、すべてのVPCから内部アプリケーションが「internal.example.com」ドメインで解決できるようにしたいと考えています。このドメインとそのサブドメインは外部から解決できないようにする必要があります。また、各VPCにはinternal.example.comドメイン内にリソースがあり、他のVPCからアクセスできなければなりません。 この要件を最小限の運用オーバーヘッドで満たすには、どのAWSソリューションを実装するべきですか?

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練習問題

ある企業は、内部アプリケーション用に新しいマイクロサービスアーキテクチャを開発しています。このアーキテクチャでは、各マイクロサービスが別々のVPC内のコンテナで実行されます。これらのVPCはさまざまなAWSアカウントに存在しており、VPCピアリングを使用して相互に接続されています。 開発チームは、各マイクロサービスが「service-name.internal.example」という命名規則で他のマイクロサービスを検出できるようにDNS解決システムを実装する必要があります。このDNS解決はインターネットからはアクセスできず、AWS内部のみで機能する必要があります。 開発チームはこの要件を満たすために、最も効率的なDNSソリューションを選択する必要があります。どのソリューションが最も適していますか?

まとめ

Route 53によるVPC間プライベートDNS解決は、プライベートホストゾーンのVPC関連付けTransit Gateway DNS Supportの要素で構成されます。これらを適切に実装することで、マイクロサービスアーキテクチャや分散アプリケーションでの効率的な内部通信を実現できます。

プライベートホストゾーン複数のVPCに関連付けることで、VPC間でのプライベートな名前解決を実現します。Transit GatewayのDNS Support機能と組み合わせることで、運用オーバーヘッドを最小化し、スケーラブルな内部DNS環境を構築できます。

VPC間プライベートDNS解決により、複雑な内部サービス通信を簡素化し、マイクロサービスアーキテクチャでの効率的なサービス検出を実現できます。資格試験対策として、プライベートホストゾーンの関連付け設定環境別の実装パターンの理解が重要です。

理解度チェック

プライベートホストゾーンの複数VPC関連付けとTransit Gateway DNS Supportの役割を説明できるか?

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