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AWS設定比較
約12分
上級+
8/10
2025年7月3日

AWS SCS-C02 対策 S3アクセス制御 アクセスポイント vs バケットポリシー

S3のアクセスポイントとバケットポリシーの使い分けを理解し、適切なアクセス制御方法を選択するための完全ガイド。部門別アクセス制御、暗号化強制など実践的なケースを通じて選択基準を解説します。

この記事のポイント

  • 1
    S3アクセスポイントとバケットポリシーの用途の違いを理解する
  • 2
    部門別・チーム別アクセス制御での適用場面を把握する
  • 3
    資格試験での判断基準と選択パターンを習得する

目次

両手法の概要と根本的な違い

S3のアクセス制御には、アクセスポイントバケットポリシーという2つの主要な手法があります。両者は異なるアプローチでアクセス制御を実現します。

S3アクセスポイントは、分散管理の思想に基づいており、各部門やチームが独立したエンドポイントとポリシーを持てます。一方、バケットポリシー一元制御の思想で、バケット全体に単一のポリシーを適用します。

S3アクセスポイント vs バケットポリシー アーキテクチャ比較

S3アクセスポイント vs バケットポリシー アーキテクチャ比較

資格試験では、複数ステークホルダー・独立管理が必要な場合はアクセスポイントバケット全体への一律制約が必要な場合はバケットポリシーを選択することが重要です。

S3 Access Point

管理思想
分散管理(部門・チーム独立)
適用範囲
アクセスポイント単位での制御
ポリシー数
アクセスポイント毎に独立
管理複雑度
多数の独立ポリシーを管理
ポリシーサイズ制限
アクセスポイント毎に20KB
VPC制限
アクセスポイント毎に設定可能
Object Lambda対応
対応(リアルタイム変換)

S3 Bucket Policy

管理思想
一元制御(バケット全体統一)
適用範囲
バケット全体への制御
ポリシー数
バケットあたり1つ
管理複雑度
単一ポリシーで一元管理
ポリシーサイズ制限
バケット全体で20KB
VPC制限
バケット全体で設定
Object Lambda対応
非対応

資格試験での選択基準と判断ポイント

AWS資格試験では、S3のアクセスポイントとバケットポリシーの使い分けを正確に判断することが重要です。以下のフローチャートは、試験でよく出題される判断基準を体系化したものです。

各ステップで重要なキーワードを見極めることで、確実に正解を導き出すことができます。特に管理の独立性制約の適用範囲データ変換の必要性が重要な判断基準となります。

実践問題で確認

前セクションで学んだ判断基準を、AWS資格試験対策で確認してみましょう。ここでは、S3のアクセスポイントとバケットポリシーの使い分けが問われる代表的な問題パターンを3つ紹介します。

各問題では、要件分析から最適解の導出まで、AWS資格試験で重要な思考プロセスを体験できます。問題を解く際は、前セクションのフローチャートを参考に、管理の独立性制約の適用範囲セキュリティ要件の観点から分析することを意識してください。

AWS認定セキュリティ - 専門知識

練習問題

ある企業では、複数のビジネス部門にわたって共有されるデータ分析プラットフォームを開発しています。このプラットフォームは、Amazon S3バケットに保存された機密データを処理するLambda関数で構成されています。各ビジネス部門は同じS3バケットを使用しますが、それぞれの部門は自分のデータのみにアクセスできる必要があります。 データプライバシーポリシーでは、他の部門のデータへのアクセスを完全に防止することが求められています。また、セキュリティチームはAWSアカウント内のすべてのデータに対する監査アクセスを保持する必要があります。 セキュリティアーキテクトは、この要件を満たすためにどのタイプのIAMポリシーを実装すべきですか?

AWS認定ソリューションアーキテクト - アソシエイト

練習問題

あるソフトウェア開発企業は、複数のチームが使用するAmazon S3バケットにソースコードとビルドアーティファクトを保存しています。S3バケットには、各開発チーム(モバイル、フロントエンド、バックエンド)ごとに固有のプレフィックスが含まれています。企業は各チームが自分のプレフィックスにのみアクセスできるように制限し、各プレフィックス内のオブジェクトに対して詳細な制御を行いたいと考えています。 最も運用オーバーヘッドが少ない解決策はどれですか?

AWS認定セキュリティ - 専門知識

練習問題

製薬企業のセキュリティエンジニアが、機密性の高い研究データを保存するためのAmazon S3バケットを設定しています。このデータは複数のラボとリサーチチームによって共有され、社内のアプリケーションとAWS外部のパートナーシステムからアクセスされます。規制要件により、すべての通信が常に暗号化されている必要があります。セキュリティエンジニアは、S3バケットへのすべてのAPI呼び出しがTLSを使用して安全に行われるようにしたいと考えています。 セキュリティエンジニアはS3バケットへのAPIコールに暗号化された接続を要求するために、どのようなアプローチを採用すべきですか?

まとめ

S3アクセスポイントは、分散管理のアプローチで、部門やチームごとに独立したエンドポイントとポリシーを提供します。複数ステークホルダーでの権限分離、データ変換(Object Lambda)、独立した管理が必要な場合に最適です。

バケットポリシーは、一元制御のアプローチで、バケット全体に統一されたセキュリティ制約を適用します。暗号化通信の強制、IP制限、CORS設定など、バケット全体への一律適用が必要な場合に効果的です。

資格試験での選択基準は、管理の独立性→制約の適用範囲→セキュリティ要件の順で論理的に判断することが重要です。

アクセスポイントの制限事項として、アクセスポイント作成後のプレフィックス変更不可バケットあたり1000個までの制約があることも覚えておきましょう。

バケットポリシーは20KBのサイズ制限があるため、多数の条件や複雑なアクセス制御が必要な場合は、アクセスポイントでの分散管理が効果的です。

理解度チェック

アクセスポイント(分散管理)とバケットポリシー(一元制御)の基本思想の違いは?

部門別アクセス制御、暗号化強制、データ変換でのそれぞれの適用場面は?

管理の独立性→制約の適用範囲→セキュリティ要件の判断フローを使って適切な手法を選択できるか?

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