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AWS設定比較
約19分
上級+
8/10
2025年7月11日

AWS ANS-C01 対策 Direct Connect プライベートVIF vs パブリックVIF vs トランジットVIF

AWS Direct ConnectのVIF(Virtual Interface)の3つのタイプ(Private、Public、Transit)の使い分けを理解し、規模・暗号化・管理効率の要件に基づいて最適なVIFを選択するための完全ガイド。実践問題を通じて判断基準を習得します。

この記事のポイント

  • 1
    Private VIF、Public VIF、Transit VIFの特徴と適用場面を理解する
  • 2
    規模・暗号化・管理効率の要件からVIFタイプを適切に選択できるようになる
  • 3
    資格試験の問題を通じてVIF選択の判断プロセスを習得する

目次

Direct Connect VIF の基本概要

AWS Direct Connectでは、Private VIFPublic VIFTransit VIFの3種類のVirtual Interfaceが提供されます。各VIFは異なる接続形態とスケーラビリティ特性を持ち、要件に応じた使い分けが重要です。

3つのVIFタイプの特徴と用途

以下の図は、3つのVIFタイプの基本的な接続パターンと特徴を視覚的に示しています。この図を参考に、各VIFタイプの違いを理解しましょう。

Direct Connect VIFタイプ別接続パターン比較

Direct Connect VIFタイプ別接続パターン比較

図の上段に示すPrivate VIFは、単一のVPCへの専用接続を提供します。オンプレミスから特定のVPCに直接接続し、Virtual Private Gateway経由でプライベート通信を実現します。シンプルな構成で管理しやすく、小規模環境に最適です。

図の中段のPublic VIFは、AWSパブリックサービスへの接続に特化しています。S3、DynamoDB、API Gatewayなどのパブリックエンドポイントに直接アクセスでき、インターネット経由よりも安定した接続を提供します。暗号化が必要な場合は、VPN over Public VIFの構成も可能です。

図の下段のTransit VIFは、複数のVPC・リージョンをまたいだ集中型接続を実現します。Direct Connect GatewayとTransit Gatewayの組み合わせにより、数千のVPCへの接続と一元的な管理が可能になります。大規模環境やマルチリージョン構成では最も効率的な選択肢です。

図の右側に示すように、各VIFタイプは接続対象スケーラビリティ管理複雑度において明確な違いがあります。AWS資格試験では、これらの特性を理解して適切な選択ができることが重要です。

Private Virtual Interface

接続対象
単一VPC
接続先
Virtual Private Gateway
スケーラビリティ
1対1接続のみ
暗号化オプション
MACsec対応
管理複雑度
VPCごとに個別管理
適用場面
小規模・単一VPC環境

Public Virtual Interface

接続対象
AWSパブリックサービス
接続先
AWS Public Zone
スケーラビリティ
個別サービス接続
暗号化オプション
VPN over Public VIF
管理複雑度
サービスごとに設定
適用場面
S3・API Gateway等へのアクセス

Transit Virtual Interface

接続対象
複数VPC・リージョン
接続先
Direct Connect Gateway + Transit Gateway
スケーラビリティ
数千のVPC接続可能
暗号化オプション
MACsec対応
管理複雑度
一元的な集中管理
適用場面
大規模・マルチVPC環境

資格試験での選択基準

AWS ANS-C01試験では、要件からVIFタイプを選択する判断力が評価されます。以下のフローチャートは、技術的な判断パターンを体系化したものです。

重要なのは、接続規模→管理効率→暗号化要件→スループット要件の順で分析することです。特に「30個以上のVPC」や「マルチリージョン」といったキーワードは、Transit VIF選択の強い指標となります。

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練習問題

あるグローバル金融機関はすべての非本番環境を3つのAWSリージョン(eu-west-1、ap-northeast-1、us-east-1)で運用しています。この金融機関はすべての本番ワークロードを2つのオンプレミスデータセンターでホストしています。同社は50のAWSアカウントを持ち、各アカウントは各リージョンに2つのVPCを持っています。各VPCにはデータセンターへの復元力のある接続のために2つのVPN接続が終端する仮想プライベートゲートウェイがあります。その結果、各データセンターに対して300のVPNトンネルが存在し、管理オーバーヘッドが高くなっています。各リージョンの総VPNスループットは600 Mbpsです。 この金融機関は本番環境をAWSに移行したいと考えています。そのためには、ネットワークアーキテクチャを簡素化し、将来の成長に対応できるソリューションが必要です。本番環境は各リージョンごとにデータセンターへの追加で2.5 Gbpsのトラフィックを生成し、このトラフィックは時間とともに増加する見込みです。 これらの要件を満たすソリューションはどれですか?

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練習問題

ある企業は複数のAWSアカウントに分散された10個のVPCを持っており、すべてのVPCがオンプレミスデータセンターと通信する必要があります。現在、各VPCは個別のAWS Direct Connect接続上の専用のプライベートVIFを使用してオンプレミスデータセンターに接続しています。企業のクラウド展開が成長するにつれて、さらに20個のVPCを追加する予定があります。最も運用効率が高く、拡張性のあるVPC接続アーキテクチャはどれですか?

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練習問題

ある多国籍企業は、以下のAWSリージョンにまたがるグローバルなインフラストラクチャを運用しています: - 東京(ap-northeast-1)- プライマリデータセンター - シンガポール(ap-southeast-1)- セカンダリデータセンター - バージニア北部(us-east-1)- 北米向けサービス 企業には東京に本社データセンターがあり、AWS Direct Connect接続を確立しています。企業のセキュリティポリシーでは、すべての本番トラフィックがパブリックインターネットを経由せず、安全なプライベート接続を使用することを求めています。 企業は以下の要件を満たすネットワークアーキテクチャを設計する必要があります: 1. オンプレミスデータセンターとすべてのAWSリージョン間のプライベート接続を確立する 2. AWS上のプライベートサービスと、AWSパブリックサービス(Amazon S3、DynamoDB、SQSなど)の両方にアクセスする 3. リージョン間の通信を安全かつ効率的に行う 4. 災害復旧シナリオのためのネットワーク冗長性を確保する 最もセキュリティが高く、コスト効率の良いアプローチはどれですか?

まとめ

Direct Connect VIFの選択は、接続規模とアーキテクチャ要件によって決まります。各VIFタイプには明確な適用範囲があり、企業の成長段階や技術要件に応じて最適な選択肢が異なります。

単一VPCへの専用接続で、小規模環境や将来拡張の予定がない場合に最適。Direct Connect Gatewayと組み合わせることで複数VPCへの接続も可能ですが、最大20VPCの制限があります。

Transit GatewayとDirect Connect Gatewayを組み合わせた集中型アーキテクチャ。30個以上のVPCやマルチリージョン環境では最も効率的な選択肢で、管理の簡素化とスケーラビリティを両立できます。

AWSパブリックサービスへの直接接続に使用。暗号化が必要な場合はVPNトンネル経由での接続を検討。ECMPルーティングにより複数のVPNトンネルでスループットを向上できます。

Direct Connect VIFの選択は、接続規模とアーキテクチャ要件によって決まります。各VIFタイプには明確な適用範囲があり、企業の成長段階や技術要件に応じて最適な選択肢が異なります。

理解度チェック

Private VIF、Public VIF、Transit VIFの接続対象と特徴は?

各VIFタイプのスケーラビリティ制限と適用規模は?

接続規模→管理効率→暗号化→スループットの判断フローを使って適切なVIFタイプを選択できるか?

「300のVPNトンネル」「2.5 Gbps」「マルチリージョン」などの試験キーワードからVIF選択ができるか?

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