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AWSベストプラクティス
約16分
上級+
8/10
2025年7月26日

AWS SCS-C02 対策 AWS Resource Groups

AWS Resource Groupsによる戦略的リソース管理の実装方法を解説。タグベースグループ化とスタックベースグループ化の活用、複数事業部門・環境での一元管理、コスト配分とセキュリティポリシー適用を実践問題で完全攻略。

この記事のポイント

  • 1
    AWS Resource Groupsの2つのグループ化方式(タグベース・スタックベース)の使い分けを理解する
  • 2
    複数事業部門・環境における一元的なリソース管理戦略を習得する
  • 3
    標準化タグ戦略とResource Groupsによるコスト配分・セキュリティ管理を把握する

目次

AWS Resource Groupsの基本概念

AWS Resource Groupsは、タグやCloudFormationスタックに基づいてリソースを論理的にグループ化し、一元管理を可能にするサービスです。複数のサービスにまたがるリソースを統一的に管理・監視・操作でき、特に大規模環境での運用効率化に重要な役割を果たします。

2つのグループ化方式

Resource Groupsは2つの主要なグループ化方式を提供し、それぞれ異なるユースケースに最適化されています。AWS資格学習では、状況に応じて適切な方式を選択する判断力が重要です。

タグベースグループ

グループ化基準
タグキーと値による柔軟な条件指定
対象リソース
タグ付き全リソース(手動・自動問わず)
メンバーシップ
動的(タグ変更で自動更新)
適用場面
複数プロジェクト・部門・環境の横断的管理

スタックベースグループ

グループ化基準
CloudFormationスタック単位でのグループ化
対象リソース
CloudFormationで管理されるリソースのみ
メンバーシップ
静的(スタック構成に依存)
適用場面
アプリケーション単位での一括管理

標準化タグ戦略との連携

Resource Groupsの効果的な活用には、一貫したタグ戦略が不可欠です。AWS資格学習では、標準タグセットとの組み合わせパターンの理解が重要になります。

グループ化パターン

環境別(Environment=Production)、プロジェクト別(Application=WebApp AND BusinessUnit=Retail)、コスト配分(BusinessUnit=Electronics)といった複数条件でのグループ化が可能です。

Tag Editorとの連携

AWS Tag Editorで一括タグ付けを実施し、Resource Groupsで論理的なグループ化を行う流れが、大規模環境での効率的な実装パターンとなります。

Resource Groups vs 他の管理方法

AWS資格学習では、Resource Groupsと他のリソース管理手法との適用場面の違いを正確に理解することが重要です。それぞれの特徴と限界を把握しましょう。

マルチアカウント戦略との使い分け

AWS Organizationsによるマルチアカウント戦略とResource Groupsは、異なるレベルでの分離と管理を提供します。要件に応じて使い分けることが重要です。

AWS Resource Groups

分離レベル
論理的分離(同一アカウント内)
実装コスト
低(既存環境での即座適用可能)
リソース共有
容易(同一アカウント内での自然な共有)
セキュリティ境界
IAMポリシーレベル

マルチアカウント戦略

分離レベル
物理的分離(アカウント単位)
実装コスト
高(アカウント移行・再構築必要)
リソース共有
複雑(クロスアカウント設定必要)
セキュリティ境界
アカウントレベル(強固な分離)

実装シナリオ別の活用パターン

AWS資格学習では、業界・組織形態に応じたResource Groups活用パターンの理解が重要です。各シナリオでの最適解を把握しましょう。

複数事業部門の統合管理

eコマース、製造業等で複数の事業部門(衣料品、家具、電子機器等)を持つ企業において、BusinessUnitタグでの部門別グループ化により、コスト配分とリソース所有権の明確化を実現します。

環境別セキュリティ管理

開発・ステージング・本番環境において、Environmentタグによるグループ化で環境固有のセキュリティポリシーを適用し、インシデント対応時の影響範囲特定を迅速化できます。

大規模組織のリソース整理

数百・数千のリソースを持つ大規模環境では、標準化タグ戦略とResource Groupsによる論理的グループ化で、プロジェクト・チーム別の整理と一元管理を実現します。

実践問題で確認

ここまで学んだ理論を、実践問題で確認しましょう。各問題は異なる業界・規模でのResource Groups実装を扱っています。

AWS認定セキュリティ - 専門知識

練習問題

あるeコマース企業は、最近AWSへの移行を完了し、インフラストラクチャを拡大しています。この企業は複数の事業部門(衣料品、家具、電子機器など)を持ち、各部門には独自の開発、ステージング、本番環境があります。インフラストラクチャは急速に成長しており、複数のタイプのリソース(EC2インスタンス、Lambda関数、S3バケット、RDSインスタンスなど)が日々追加されています。 セキュリティチームは、以下の課題に直面しています: - 特定のアプリケーションに関連するすべてのリソースを迅速に特定できない - セキュリティポリシーを事業部門や環境ごとに適切に適用することが困難 - リソースの所有権とコスト配分が不明確 - インシデント対応時に影響を受けるリソースを特定するのに時間がかかる セキュリティチームは、AWSリソースを効果的に整理し管理するための体系的なアプローチを実装したいと考えています。特に、以下の目標があります: - アプリケーション、事業部門、環境に基づいてリソースを論理的にグループ化する - セキュリティポリシーを効率的に適用できるようにする - リソースの所有権とコスト配分を明確にする - インシデント対応プロセスを合理化する このシナリオで、企業のAWSリソースを最も効果的に整理して管理するためのアプローチはどれですか?

AWS認定セキュリティ - 専門知識

練習問題

ある企業が、複数のAWSアカウントと数百のリソースを持つ大規模なAWS環境を管理しています。セキュリティチームはリソースの整理と管理を改善し、適切なセキュリティコントロールが適用されていることを確認したいと考えています。現在、リソースは一貫した方法で整理されておらず、どのリソースがどのプロジェクトやチームに属しているのか、またどのリソースがセキュリティポリシーに準拠しているのかを把握することが困難です。 セキュリティチームはこの状況を改善するために、どのようなアプローチを採用すべきでしょうか?

AWS認定セキュリティ - 専門知識

練習問題

あるマルチナショナル企業では、複数のチーム、部門、開発ステージにまたがる数千のAWSリソースを管理しています。この企業はリソース管理を改善し、チーム間のリソース共有を容易にするために、より効率的な組織戦略を導入したいと考えています。 企業には以下の要件があります: 1. 開発、テスト、本番の各環境を明確に分離する 2. 特定のプロジェクトやビジネスユニットに関連するリソースを簡単に識別できるようにする 3. リソースごとのコスト配分と使用状況追跡を改善する 4. 各環境に適切なセキュリティコントロールを適用する 5. リソース検索と管理を自動化する能力を向上させる セキュリティエンジニアは、AWSリソースを効果的に整理し管理するためのアプローチを設計する必要があります。最も適切なソリューションはどれですか?(2つ選択してください)

まとめ

AWS Resource Groupsは、標準化タグ戦略と組み合わせることで、複雑な組織構造における効率的なリソース管理を実現する戦略的プラットフォームです。

タグベースグループは動的で柔軟な条件指定による横断的管理に適し、スタックベースグループはアプリケーション単位での静的な一括管理に最適。問題文の「事業部門別」「環境別」はタグベース、「アプリケーション単位」はスタックベースが判断基準。

一貫したタグ戦略によるリソース分類が基本。Tag Editorでの一括適用とResource Groupsでの論理グループ化の組み合わせが、大規模環境での効率的実装パターン。

Resource Groupsは単一アカウント内の論理的整理に特化し、迅速な実装が可能。マルチアカウント戦略は物理的分離と強固なセキュリティ境界を提供するが実装コストが高い。「既存環境整理」「迅速実装」がResource Groups選択の判断基準。

これらのポイントを押さえることで、AWS資格学習でResource Groups関連の理解を深めることができます。特に問題文のキーワードから適切なグループ化方式と実装戦略を素早く判断することが重要です。

理解度チェック

タグベースとスタックベースのグループ化方式の違いと適用場面を説明できるか?

標準化タグ戦略による効率的なリソース分類方法を理解しているか?

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