AWS ANS-C01 対策 ネットワーク診断 VPC Flow Logs vs VPC Reachability Analyzer
VPC Flow LogsとReachability Analyzerの決定的な違いを理解し、接続問題の診断手法を使い分けるポイントを実践問題で確認。「設定診断」vs「トラフィック分析」の視点で最適な選択基準を解説します。
この記事のポイント
- 1VPC Flow LogsとVPC Reachability Analyzerの根本的な使い分けの考え方を理解する
- 2「設定診断」と「トラフィック分析」の視点で適切な診断ツールを選択できる
- 3接続問題のシナリオ別に最適な診断アプローチを実践問題で確認する
目次
VPC Flow Logs と VPC Reachability Analyzer とは
VPC Flow Logsは、VPC内のネットワークインターフェイスで実際に発生したトラフィックを記録し、後から分析するサービスです。実際のパケット情報(送信元、宛先、プロトコル、ポート、許可/拒否など)を提供します。
VPC Reachability Analyzerは、実際のトラフィックを発生させずに、指定したソースからデスティネーションまでの接続可能性を事前に分析するサービスです。ルートテーブル、セキュリティグループ、NACLなどの設定を評価して接続性を判定します。
資格試験では、この2つの使用タイミングの違い(事前 vs 事後)を正確に理解することが重要です。
「設定診断」vs「トラフィック分析」の決定的な違い
2つのサービスの最も重要な違いは、分析対象と問題解決アプローチです。この比較表で違いを確認してください。
VPC Flow Logs
VPC Reachability Analyzer
VPC Flow Logsは「実際のトラフィック履歴」を分析するサービスです。過去に発生した通信パターンを調査し、異常なトラフィックの検出やセキュリティインシデントの証跡確保に使用します。「どのような通信が実際に行われたか」を知りたい場合に適しています。
VPC Reachability Analyzerは「現在のネットワーク設定」を診断するサービスです。実際にトラフィックを送信せずに、設定上の接続可能性を判定できます。「アプリケーションAがサーバーBに接続できない」といった既に発生した接続問題でも、設定ミスを直接特定できるため迅速な問題解決が可能です。
比較表の「診断速度」と「接続問題への対応」の違いが重要です。Flow Logsは通信履歴から原因を推定する間接的なアプローチですが、Reachability Analyzerは設定ミスを直接特定する直接的なアプローチです。
「分析対象が設定かトラフィックか」が分岐点となります。接続問題の原因特定や設定検証にはReachability Analyzer(設定診断)、異常通信パターン調査やセキュリティ分析にはVPC Flow Logs(トラフィック分析)を選択し、包括的な診断には両者の組み合わせが効果的です。
実践問題で確認
ここまで学んだ判断基準を、実際の資格問題で確認しましょう。各問題は異なるシナリオでの適切なツール選択を評価します。
AWS認定高度なネットワーキング - 専門知識
練習問題
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まとめ
VPC Flow LogsとReachability Analyzerの選択は、「設定診断」か「トラフィック分析」かという根本的な違いを理解することが重要です。接続問題の原因特定や設定検証にはReachability Analyzer、異常通信パターン調査やセキュリティ分析にはFlow Logsを選択しましょう。
現在の
実際に
分析対象(設定 vs トラフィック)に応じて適切なツールを選択することで、効率的なネットワーク診断と問題解決が可能になります。
理解度チェック
「設定診断」→Reachability Analyzer、「トラフィック分析」→Flow Logsという基本的な使い分けを説明できるか?
「接続問題の原因特定」「異常通信パターン調査」「セキュリティ分析」などの各シナリオで、どちらのツールが適切か判断できるか?