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分野まとめ記事
約21分
マスター
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2025年9月9日

AWS ANS-C01 分野別完全攻略 ネットワーク設計

AWS Certified Advanced Networking - Specialty (ANS-C01) 試験の最重要分野である"ネットワーク設計"を完全網羅。Route 53によるDNS戦略、Direct Connect・Transit Gateway・Cloud WANによるハイブリッド/グローバル接続、PrivateLinkによるセキュアなサービス統合、ALBやCloudWatch Syntheticsによるアプリケーション配信と監視まで、AWSの主要なネットワーク関連サービスを横断的に解説し、実践的な問題を通じて合格に必要な知識を体系的に習得します。

この記事のポイント

  • 1
    DNS、ハイブリッド接続、サービス統合、監視といったネットワーク設計の主要領域を理解する
  • 2
    ビジネス要件に応じて最適なAWSネットワークサービスを選択する能力を養う
  • 3
    主要サービスのアーキテクチャパターンを習得する

目次

AWS認定高度なネットワーキング - 専門知識 試験構成

1

ネットワーク設計

本記事の対象
2

ネットワーク実装

3

ネットワークの管理と運用

4

ネットワークのセキュリティ、コンプライアンス、ガバナンス

「ネットワーク設計」の全体像

AWS Advanced Networking - Specialty (ANS-C01) 試験において、ネットワーク設計は、スケーラブルで可用性が高く、セキュアなクラウドインフラを構築するための根幹をなす分野です。この分野では、個別のサービスの知識だけでなく、ビジネス要件や技術的制約に応じて、複数のサービスを最適に組み合わせるアーキテクチャ設計能力が問われます。

本記事では、ネットワーク設計を"DNSとドメイン管理"、"ハイブリッド接続とグローバルネットワーク"、"セキュアなアプリケーション配信と統合"、"プロアクティブなネットワーク監視"の4つの柱に分け、Route 53、Direct Connect、Transit Gateway、Cloud WAN、PrivateLink、CloudWatch Syntheticsなど13の重要トピックを網羅し、実践的な問題とともに解説します。

試験で重要な4つの柱

1

DNSとドメイン管理 (Route 53)

ハイブリッドDNS解決、高度なルーティングポリシー、サブドメイン委任、ドメインセキュリティ(DNSSEC、移管ロック)など、Route 53を駆使した包括的なDNS戦略。

2

ハイブリッド接続とグローバルネットワーク

Direct Connect冗長化パターン、BGP/BFDによる経路最適化、Transit Gateway Connect(SD-WAN統合)、低レイテンシマルチリージョン設計、Cloud WANによるグローバルネットワーク統合。

3

セキュアなアプリケーション配信と統合

PrivateLinkによるプライベートなサービスエンドポイント統合、ALBのスティッキーセッションによるステートフルアプリケーション対応。

4

プロアクティブなネットワーク監視

CloudWatch Syntheticsを用いた外形監視による、ユーザー視点での可用性とパフォーマンスの継続的なテスト。

DNSとドメイン管理 (Route 53)

Route 53は、AWSネットワーク設計の基盤となるDNSサービスです。サブドメイン委任による分散管理、高度なルーティングポリシー(地理的近接性、加重、レイテンシーベース)、ハイブリッド環境での双方向DNS解決、VPCプライベートDNS、ドメインセキュリティ(DNSSEC、移管ロック)まで、包括的なDNS戦略を提供します。

AWS認定高度なネットワーキング - 専門知識

練習問題

ある大手医療機関が複数の病院と診療所を運営しており、患者管理システムをオンプレミスからAWSクラウドに移行する計画を進めています。移行は段階的に行われ、一部のシステムはオンプレミスに残り、一部はAWSに移行されます。 移行計画では、患者データベースと電子カルテシステムを複数のAWSアカウントとVPCに分散して配置します。これらのシステムはプライベートドメイン(example-healthcare.internal)を使用しており、すべてのシステム間でシームレスな双方向DNS解決が必要です。 セキュリティ要件により、すべてのDNSトラフィックは暗号化され、外部からアクセス不可能である必要があります。また、将来的なスケーリングも考慮する必要があります。 ネットワークエンジニアは、最小限の管理オーバーヘッドでこれらの要件を満たすハイブリッドDNSアーキテクチャをどのように設計すべきですか?

Route 53の各機能は、企業の組織構造やセキュリティ要件に応じて適切に選択・組み合わせることが重要です。サブドメイン委任による分散管理、高度なルーティングポリシーによる可用性向上、ハイブリッド環境での双方向DNS解決、ドメインセキュリティによる乗っ取り防止など、包括的なDNS戦略を構築できます。

以下の記事では、各DNS機能の詳細な実装方法と効果的な運用戦略を学習できます。

ハイブリッド接続とグローバルネットワーク

現代のエンタープライズITは、オンプレミスとクラウドが連携するハイブリッド環境が主流です。Direct Connect冗長化パターン(DX+DX、DX+VPN)、BGP AS_PATHとBFDによる経路最適化、Transit Gateway ConnectによるSD-WAN統合、低レイテンシマルチリージョン設計、Cloud WANによるグローバルネットワーク統合まで、包括的なハイブリッド・グローバル接続戦略を提供します。

AWS認定高度なネットワーキング - 専門知識

練習問題

ある金融機関は、プライベートネットワーク接続を通じてオンプレミスのデータセンターとAWS環境間のトラフィックをセキュアにルーティングしたいと考えています。この機関には以下の要件があります: - オンプレミスの重要な取引システムと東京リージョン(ap-northeast-1)のAWSリソース間のレイテンシーを10ミリ秒以下に維持する - 99.99%の可用性を確保する - すべての通信を暗号化する - 将来的に複数のAWSリージョンに拡張する柔軟性を持たせる この要件を満たすために、ネットワークアーキテクトが推奨すべき最適なハイブリッド接続ソリューションはどれですか?

ハイブリッド・グローバルネットワークの設計では、パフォーマンス、可用性、コスト、運用負荷のバランスが重要です。Direct Connect冗長化による高可用性、BGP/BFDによる高速フェイルオーバー、SD-WAN統合による運用効率化、マルチリージョン設計による災害対策、Cloud WANによる一元管理など、企業要件に応じた最適な組み合わせを選択できます。

以下の記事では、各接続方式の詳細な実装方法と効果的な設計パターンを学習できます。

セキュアなアプリケーション配信と統合

VPC間の接続や、オンプレミスとの接続だけでなく、VPC内のサービスを他のVPCやSaaSプロバイダーに安全に公開・利用するための仕組みも重要です。AWS PrivateLinkは、インターネットを経由せず、IPアドレスの重複も気にせずにサービスをプライベートに接続するための強力なソリューションです。また、ALBのスティッキーセッションは、ロードバランサーの背後でステートフルなアプリケーションを正しく動作させるために不可欠な機能です。

AWS認定高度なネットワーキング - 専門知識

練習問題

あるSaaSプロバイダは、AWSクラウド内のVPC上にあるAmazon EC2インスタンスでソリューションをホストしています。このプロバイダのすべての顧客も、環境をAWSクラウド上に持っています。最近の設計会議で、顧客のIPアドレスがプロバイダのAWSデプロイメントと重複していることが明らかになりました。顧客は自社の内部IPアドレスを共有せず、インターネット経由でプロバイダのSaaSサービスに接続したくないと述べています。この要件を満たすため、SaaS企業はどのようなアプローチを取るべきですか?

セキュアなアプリケーション配信では、ネットワークレベルでの分離アプリケーションレベルでの継続性の両立が重要です。PrivateLinkによるプライベート接続、ALBスティッキーセッションによるセッション維持など、セキュリティと利便性を両立する設計パターンを理解することで、企業要件を満たすアーキテクチャを構築できます。

以下の記事では、各サービスの詳細な実装方法と効果的な統合戦略を学習できます。

プロアクティブなネットワーク監視

ネットワークを構築して終わりではありません。ユーザーが実際に快適にサービスを利用できているかを継続的に監視し、問題が発生する前にその兆候を捉える「プロアクティブな監視」が重要です。CloudWatch Syntheticsは、ユーザーの操作をシミュレートすることで、サーバーの内部的なメトリクスだけではわからない、ユーザー視点でのパフォーマンスと可用性を測定します。

AWS認定高度なネットワーキング - 専門知識

練習問題

ある大手オンライン教育プラットフォームで、世界中の学生からパフォーマンスが不安定であるという報告が増えています。特にピーク時間帯にビデオのバッファリングやページ読み込みの遅延が発生しています。ITチームは、ネットワークパフォーマンスの問題を特定して解決するために、ベースラインパフォーマンスを確立する必要があります。正確なベースラインを把握するために採用すべき最も効果的なアプローチはどれですか?

プロアクティブなネットワーク監視では、予防的な問題発見ユーザー影響の最小化が目標となります。CloudWatch Syntheticsによる外形監視、地域別パフォーマンス測定、長期的なベースライン確立など、包括的な監視戦略により、問題が顧客に影響する前に対処できます。

以下の記事では、効果的な監視戦略の詳細な実装方法を学習できます。

まとめ

AWSにおけるネットワーク設計は、単一のサービスで実現できるものではなく、複数のサービスを組み合わせた包括的なアプローチが不可欠です。DNS管理、ハイブリッド接続、アプリケーション配信、監視という各側面で最適なサービスを選択し、それらを連携させることで、スケーラブルで可用性が高く、セキュアなネットワークアーキテクチャを構築できます。

本記事で取り上げた各トピックと実践問題は、ANS-C01試験で問われる中核的な知識です。各サービスの役割と適用場面を正確に理解し、シナリオに応じて最適なソリューションを設計する能力を養うことが合格への鍵となります。

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この分野では、実際の企業のネットワーク要件に基づいたシナリオ問題を数多く解くことが、合格への最短ルートです。各サービスの技術的な詳細を理解した上で、複数の要件を満たす最適解の選択を繰り返し練習することが重要です。

tsumikiの関連記事との組み合わせ学習により、詳細な技術知識統合的な設計力の両方を効率的に習得し、AWS ANS-C01試験での確実な得点獲得を目指しましょう。

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